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  3. BTCBOX、ビットコインの出庫と売買を9月30日10時に再開と告知|約8か月ぶり、口座開設も。出庫先は国内の交換業者に限定【2026年9月更新】

BTCBOX、ビットコインの出庫と売買を9月30日10時に再開と告知|約8か月ぶり、口座開設も。出庫先は国内の交換業者に限定【2026年9月更新】

2026 9/30
金融ニュース
2026.09.05 2026.09.30
監修:佐藤 翔(証券会社に約20年勤務)
運営:株式会社シンセイサービス(AGITO編集部)/運営者情報・編集方針

編集部メンバー:なってぃ|AGITO編集部(Xプロフィール)

国内の暗号資産取引所BTCBOX(ビーティーシーボックス)は、2026年1月29日に全部のサービスを止めました。8月にログイン・暗号資産の入庫・日本円の出金が戻り、9月に入ってからは、暗号資産を外に送る「出庫」と売買が、銘柄ごとに少しずつ戻ってきました。

ビットコイン(BTC)の出庫と売買について、同社は9月29日の告知で、9月30日(水)午前10時に再開するとしました。新規の口座開設も同じ日時の再開です。全サービスを止めた1月29日から数えて、約8か月です。

ただし、条件は変わっていません。出庫の送り先は「トラベルルールの通知ができる国内の暗号資産交換業者」に限られ、国内の取引所ならどこでもいい、という意味ではありません。自分のウォレットや海外の取引所への出庫は、9月29日の告知でも再開予定日が示されていません。出庫には「パスキー」の登録が必要で、登録した直後は24時間出せなくなります。取引所では当面、成行注文とAPIが使えません。

止まっていた間、暗号資産の不正な流出は確認されていない、と同社は説明しています。

この記事で分かること

  • 9月30日の再開が告知されたBTCのサービスと、残っている制限
  • 9月7日から9月30日まで、どの銘柄の出庫・売買に、いつの再開日時が示されたか
  • 出庫先が「トラベルルールの通知ができる国内の交換業者」に限られること
  • パスキー登録で24時間出せなくなる条件
  • 2026年1月から何が起きていたのかの時系列
  • 金融庁・関東財務局が出したのは「業務改善命令」ではない
  • 現時点で未確定の事項

各社の公表資料の記載を整理したものであり、特定の投資判断や資産の移動を推奨するものではありません。

目次

追記(2026年9月30日)|BTCの出庫・売買と口座開設を9月30日10:00に再開すると告知

BTCBOXは2026年9月29日、【重要】弊社サービスの再開時期について(暗号資産出庫(BTC)・取引所(BTC)・かんたん売買(BTC))(あんしん定期購入(BTC)・口座開設)を公表しました。再開日時は2026年9月30日(水)午前10:00で、対象は次の5つです。

再開するサービス対象
暗号資産出庫サービスBTC
取引所サービスBTC
かんたん売買サービスBTC
あんしん定期購入サービスBTC
口座開設—

同社は再開の理由を「一部の暗号資産出庫、一部のかんたん売買サービスおよび一部の取引所サービスを再開して以降、弊社サービスサイトを安定して、安全に運営できていることが確認できました」「外部専門機関とともに確認作業を進めておりました。その結果、安全性の確認が完了したため」と説明しています。

再開に際しても、次の条件が付いています。いずれも告知に書かれている内容です。

  • 出庫先 — すべての暗号資産について、当面の間はトラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者に限定。アンホステッド・ウォレットや海外取引所への出庫は「再開予定日が確定次第、改めてご連絡いたします」
  • パスキー — 暗号資産の出庫と、あんしん定期購入にパスキー認証が必須。パスキーを初めて登録・追加・削除した場合、暗号資産出庫と日本円出金が24時間制限される
  • 取引所の注文 — 当面の間、成行注文とAPI機能は使えない。市場価格から一定以上離れた価格の注文は、受付を制限する場合がある
  • 出庫の処理時間 — 「多くのお客様からの暗号資産出庫申請が予想されます。暗号資産出庫完了まで、お時間を頂戴する場合がございます」

9月18日までの告知の末尾にあった「現在、まだ再開できていないサービスにつきましても、安全性の確認作業を継続しており、再開に必要な確認が完了したものから順次再開する予定でございます。」という一文は、9月29日の告知にはありません。

9月18日の告知で、ETHの出庫と取引所(BCH・LTC・ETH)は9月21日の再開が示されていた

BTCの前に、同社は2026年9月18日の【重要】弊社サービスの再開時期について(暗号資産出庫(ETH)・取引所(BCH /LTC/ ETH)・かんたん売買(ETH))で、ETHの出庫、取引所(BCH・LTC・ETH)、かんたん売買(ETH)を9月21日(月)午前10:00に再開するとしていました。取引所が再開の対象に入ったのは、この告知が最初です。成行注文とAPIが使えない制限は、このときから付いています。

当サイトはこの9月18日の告知を記事に反映できておらず、9月30日の追記で加えました。

告知ごとの再開の一覧

9月の告知で再開が示されたサービスを、銘柄ごとに並べると次のとおりです。「—」は、今回確認した告知にその銘柄・サービスの再開日の記載が無いことを示します。未再開という意味でも、取り扱っていないという意味でもありません。

銘柄出庫かんたん売買取引所
BCH9月7日—9月21日
LTC9月7日—9月21日
DOT9月7日(9月14日付で入出庫停止、9月24日付の告知で再開を公表)9月14日—
TRX9月7日9月14日—
DOGE9月14日9月14日—
ETH9月21日9月21日9月21日
BTC9月30日9月30日9月30日

9月7日・14日・21日・30日は、各告知が午前10:00の再開日時として示した日付です。DOTの入出庫は時刻の記載が無く、同社が2026年9月24日付のポルカドット(DOT)入出庫再開のお知らせで「ウォレットの安全確認を行い入出庫を再開いたしました」としています。同じ日付のビットコイン(BTC)入庫再開のお知らせで、9月18日から止まっていたBTCの入庫も再開したとされています。

追記(2026年9月15日)|9月14日付の告知でDOTの入出庫停止を公表

BTCBOXは2026年9月14日付で「ポルカドット(DOT)入出庫停止のお知らせ」を公表しました。ポルカドットのウォレットアップデートに伴い、DOTの入庫と出庫を停止しているという内容です。同社は「弊社で安全の確認が取れ次第再開する予定です。再開の目処が立ちましたら、お知らせいたします」と記載しており、再開日は示されていません。停止を開始した日時は、この告知には書かれていません。

同じ9月14日は、DOTを含む3銘柄のかんたん売買が再開した日でもあります。告知にも「その間のDOT売買は通常どおり行えます」と書かれており、売買と入出庫は別々に動いています。DOTを保有していてBTCBOXの外へ動かす場合は、この告知の対象になります。

ウォレットアップデートを理由とする停止の告知は、今回が初めてではありません。同社はライトコイン(8月4日18:00から)、トロン(8月14日11:00から)、ビットコイン(8月21日11:00から)、ビットコイン(9月18日11:00から)についても同じ理由で告知しており、ライトコイン・トロン・8月のビットコインはその後に再開が告知されました。これらはいずれも入庫のみが対象と書かれています。今回のDOTは、告知上、入庫と出庫の双方が対象です。

(2026年9月30日追記)DOTの入出庫は、2026年9月24日付の告知で再開したとされています。

追記(2026年9月13日)|DOGEの出庫と「かんたん売買」が9月14日10:00に再開

BTCBOXは2026年9月11日、【重要】弊社サービスの再開時期について(暗号資産出庫(DOGE)・かんたん売買(DOGE /DOT/TRX))を公表しました。再開日時は2026年9月14日(月)午前10:00で、対象は次の2つです。

  • 暗号資産出庫サービス — 今回取り扱いを開始するのはDOGE
  • かんたん売買サービス — DOGE・DOT・TRX

これで、告知で出庫が再開された銘柄はBCH・LTC・DOT・TRX・DOGE の5銘柄になりました。BTC と ETH は、9月13日時点では出庫再開の対象に入っていませんでした(その後の告知で、ETH は9月21日、BTC は9月30日が再開日時として示されました。上の追記)。

「かんたん売買」は、9月4日の告知の時点では再開日が示されていなかったサービスです。9月11日の告知で、DOGE・DOT・TRX の3銘柄について再開日が示されました。取引所については、9月11日の告知にも再開日の記載がありませんでした(9月18日の告知で BCH・LTC・ETH の再開が示されました)。

9月7日の再開時と同じ条件も、あらためて書かれています。出庫にはパスキー認証が必須で、出庫先は当面のあいだトラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者に限られます。アンホステッド・ウォレットや海外取引所への出庫は「再開予定日が確定次第、改めてご連絡いたします」とされたままです。パスキーの初回登録・追加登録・削除を行った場合に、暗号資産出庫と日本円出金が24時間制限される点も同じです。

同社は「多くのお客様からの暗号資産出庫申請が予想されます。暗号資産出庫完了まで、お時間を頂戴する場合がございます」と記載しています。また「まだ再開できていないサービスにつきましても、安全性の確認作業を継続しており、再開に必要な確認が完了したものから順次再開する予定」という書き方は、9月4日の告知から変わっていません。

9月7日の再開は「日本円入金」と「暗号資産の出庫」

BTCBOXを運営するBTCボックス株式会社は2026年9月4日、【重要】弊社サービスの再開時期について(日本円入金・暗号資産出庫)を公表しました。

同社の告知に書かれている内容は次のとおりです。

項目内容
再開するサービス日本円入金、暗号資産出庫
出庫を再開する暗号資産BCH(ビットコインキャッシュ)・LTC(ライトコイン)・DOT(ポルカドット)・TRX(トロン)
再開日時2026年9月7日(月)午前10:00
認証暗号資産の出庫にパスキー認証を必須化。同じタイミングから日本円出金にもパスキー認証を必須化
出庫先当面、トラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者に限定

同社は、再開の理由について「日本円出金サービスの再開以降、弊社サービスサイトを安定して、安全に運営できていることが確認できました」「外部専門機関による確認作業を進めておりました。その結果、一部サービスについて安全性の確認が完了したため」と説明しています。

9月7日の出庫再開は4銘柄だけで、BTCとETHは後の告知で再開日時が示された

9月4日の告知で出庫の再開が示されたのは、BCH・LTC・DOT・TRXの4銘柄です。

同社の告知は再開する銘柄を列挙する書き方をしており、それ以外の銘柄について「再開しない」とは書いていません。同じ告知の末尾には次の記載があります。

現在、まだ再開できていないサービスにつきましても、安全性の確認作業を継続しており、再開に必要な確認が完了したものから順次再開する予定でございます。

つまり、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の出庫が9月7日の対象に含まれていないことは告知から読み取れますが、その先の再開時期は9月4日の告知には書かれていませんでした。その後の告知で、ETH は9月21日、BTC は9月30日が出庫の再開日時として示されました(上の追記)。

なお、暗号資産の入庫(外部からBTCBOXへ送る側)は、9月4日の告知より前、2026年8月3日にすでに再開しています。

そのあとに出ている銘柄ごとの「入庫の一時停止」「入庫再開」の告知は、1月からのサービス停止とは別の、ウォレットのアップデートに伴う短期の停止です。同社はいずれも理由を「ウォレットアップデートのため」と明記しています。

銘柄停止再開
LTC2026年8月4日 18:00から2026年8月10日
TRX2026年8月14日 11:00から2026年8月17日
BTC2026年8月21日 11:00から2026年8月24日
BTC2026年9月18日 11:00から2026年9月24日付の告知

このように、入庫は銘柄ごとに数日単位で止まることがあります。1月からのサービス停止とは別の話です。

取引所・かんたん売買は、9月14日以降に銘柄ごとに再開

2026年7月31日の【重要】弊社一部サービスの再開時期についてでは、暗号資産出庫・取引所・かんたん売買が未再開であることが明記されていました。

9月4日の告知で再開が示されたのは、そのうち暗号資産出庫です。取引所とかんたん売買については、9月4日の告知に個別の再開日の記載はありません。

(2026年9月13日追記)このうちかんたん売買は、9月11日の告知で DOGE・DOT・TRX の3銘柄について9月14日午前10:00の再開が示されました。取引所については、9月11日の告知にも再開日の記載がありませんでした。

(2026年9月30日追記)その後、9月18日の告知で取引所(BCH・LTC・ETH)とかんたん売買(ETH)が9月21日に、9月29日の告知で取引所・かんたん売買(BTC)が9月30日に再開するとされました。銘柄ごとの一覧は上の追記にあります。

出庫先は「トラベルルールの通知ができる国内の交換業者」に限られる

出庫先には、次の制限がかかります。

なお、暗号資産の出庫サービスにつきましては、安全性を考慮しすべての暗号資産について、当面の間は出庫先をトラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者に限らせていただきます。

「国内の暗号資産交換業者」であればどこでもよいわけではなく、トラベルルールの通知ができる先という条件が付いている点が要点です。

そのうえで、アンホステッド・ウォレット(取引所を介さない自分の管理下のウォレット)や海外取引所への出庫については、「再開予定日が確定次第、改めてご連絡いたします」としています。

出庫できる交換業者の一覧は、同社のサポートサイト(support.btcbox.co.jp)の「トラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者」のページにあります。リンクは上記の告知本文に掲載されています。

同社はあわせて、出庫前の確認事項として次の点を挙げています。

出庫申請前に出庫先の暗号資産交換業者が対象暗号資産及び対応するネットワークでの入庫に対応していること並びに出庫先アドレス等が正しいことを必ずご確認ください。誤ったアドレス又はネットワークへ出庫した場合、暗号資産を回収できないことがあります。

また、「多くのお客様からの暗号資産出庫申請が予想されます」として、出庫完了まで時間がかかる場合があるとも記載しています。

パスキーを登録すると、24時間は出せない

9月7日の再開に合わせて、認証の条件が変わりました。

  • 暗号資産の出庫にパスキー認証が必須になりました
  • 同じタイミングから、日本円の出金にもパスキー認証が必須になりました

そのうえで、同社は次のように案内しています。

初回パスキー登録時や、新たにパスキーを追加登録された場合及び登録済みのパスキーを削除された場合、暗号資産出庫及び日本円出金は、24時間制限されます。お早めにパスキーの設定をお願いいたします。

つまり、9月7日にパスキーを初めて登録した場合、その時点から24時間は出庫も出金もできない、という条件です。パスキーの設定手順と暗号資産出庫の手順は、同社のサポートサイト(support.btcbox.co.jp)にそれぞれ個別のページがあり、リンクは上記の告知本文に掲載されています。

この「認証情報を変えた直後は一定時間送れない」という設計は、BTCBOXに限った話ではありません。国内の他社にも同種の制限があります(登録したばかりのアドレスに暗号資産を送れない|GMOコインは24時間、ビットポイントも一定期間の出庫制限)。

なお、日本円出金については2026年8月7日の告知の時点ですでに、パスキーの登録・追加・削除で24時間制限がかかる旨が案内されていました。

自分は対象? 2026年1月からの時系列

BTCBOXに口座がある場合、いつ何が止まり、いつ何が戻ったのかは同社の告知で追えます。すべて同社の公表資料に基づく日付です。

日付内容
2026年1月28日システムメンテナンスに伴う全サービス一時停止のお知らせ。停止予定は1月29日0:00〜12:00
2026年1月29日停止継続のお知らせ。終了時刻は「未定」に
2026年1月30日延長のお知らせ。「当初の終了予定時刻より作業が大幅に長引いております」
2026年2月5日サービス停止の現状のご説明とお詫び。事案の概要と報告徴求命令の受領を公表
2026年7月31日一部サービスの再開時期について。8月3日にログイン・暗号資産入庫、8月10日に日本円出金を再開すると告知
2026年8月7日日本円出金の再開。8月10日午前10:00から
2026年9月4日日本円入金・暗号資産出庫の再開。9月7日午前10:00から
2026年9月11日DOGEの出庫・かんたん売買(DOGE/DOT/TRX)の再開。9月14日午前10:00から
2026年9月14日DOTの入出庫停止を公表。ウォレットアップデートに伴うもの。DOTの売買は継続
2026年9月18日ETHの出庫・取引所(BCH/LTC/ETH)・かんたん売買(ETH)の再開。9月21日午前10:00から
2026年9月24日DOTの入出庫再開・BTCの入庫再開(いずれもウォレットアップデート後)
2026年9月29日BTCの出庫・取引所・かんたん売買・あんしん定期購入と、口座開設の再開。9月30日午前10:00から

当初の告知は「1月29日0:00〜12:00(予定)」の12時間のメンテナンスでした。それが延長を重ね、日本円の出金が戻ったのが8月10日、最初の銘柄の出庫が戻ったのが9月7日、BTCの出庫と売買の再開日時として示されたのが9月30日という経過です。

2月5日に公表された内容

同社は2026年2月5日の告知で、停止の背景を次のように説明しています。2026年1月15日、外部関係先との業務上の提携に際して資料を共有する過程で、その関係先における資料の取扱いの結果、第三者が閲覧しうる状態となった事案を確認した、というものです。同社は事案の判明後、直ちに当該関係先へ連絡してデータの削除を要請したと記載しています。

その資料には39名分の個人情報(氏名・電話番号・メールアドレス等)が含まれていたとされています。同社の記載は「閲覧された可能性がある」という書き方で、実際に閲覧されたと断定するものではありません。同社は、個人情報が閲覧された可能性がある利用者にはすでに連絡済みであり、閲覧可能性のある個人情報が無くなっているかの検証を進めている、としています。

資産については、同社は「暗号資産の不正流出や、お客様の資産に関する被害は確認されておりません」としています。7月31日の告知でも同じ説明を繰り返したうえで、預かり資産の管理方法として「暗号資産は全数量をコールドウォレットに保管」「日本円は全額信託設定し、日証金信託銀行に預けています」と記載しています。同告知には、希望する利用者には残高証明書を発行するとの記載もあります。

出たのは「業務改善命令」ではなく「報告徴求命令」

この件を検索すると「業務改善命令」という語が出てきますが、同社が公表しているのは報告徴求命令です。両者は別のものなので、分けて押さえる必要があります。

同社は2月5日の告知で、2026年2月5日に関東財務局より資金決済に関する法律第63条の15第1項の規定に基づく報告徴求命令を受領したと記載しています。あわせて「命令に対し、速やかに適切かつ誠実に対応してまいります」としています。

資金決済に関する法律の第63条の15第1項は、内閣総理大臣が暗号資産交換業者に対し、業務や財産に関し参考となるべき報告や資料の提出を命じることができると定めています(同項には立入検査に関する定めも含まれます)。

一方、業務改善命令は同法第63条の16です。こちらは「業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置その他監督上必要な措置をとるべきことを命ずる」ものと定められており、条文が別です。同社が公表しているのは前者にあたります。

なお、BTCBOXを運営するBTCボックス株式会社は、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧(令和8年8月21日現在)に掲載された登録業者です(関東財務局長 第00008号、登録日は平成29年9月29日)。

この件が示していること|「預けている場所が止まる」は繰り返し起きている

今回の一連の経緯で確認できる事実は、次の2点です。

1つめ。停止の予定期間と、実際の期間は一致しないことがある。 当初の告知は12時間のメンテナンスでした。結果として、最初の銘柄の出庫が戻るまでに7か月以上、BTCの出庫の再開日時が示された9月30日までは約8か月かかっています。「短期の停止」という最初の案内が、そのまま実際の期間を意味するとは限りません。

2つめ。再開は「全部いっぺんに」ではなく段階的に行われることがある。 BTCBOXの場合、ログイン → 暗号資産の入庫 → 日本円の出金 → 日本円の入金・暗号資産の出庫、という順で戻っています。しかも出庫は4銘柄から始まり、当サイトが確認した告知では、BTCの出庫の再開日時は9月30日として示されました。出庫先は、9月29日の告知でも国内の交換業者に限られています。「再開」という言葉が出ても、自分が使いたい機能が対象に入っているかは別の話です。

同じ「預けた資産をすぐには動かせない」状態は、他の事例でも起きています。

  • BitradeXが「既存資産を一括で払えない」と公表|段階的リリースと金融庁の登録状況 — 段階的にしか払い出せないと公表された例
  • IZAKA-YA(イザカヤ)が一部アカウントの送金・出金を一時停止|公表された内容と金融庁の登録状況 — 一部アカウントの送金・出金が止まった例
  • モナコインの入出金停止が続く|2025年12月の停止例は約3日で再開 — 銘柄側(ネットワーク)の事情で入出金が止まった例
  • バイナンスがHTXなど16社との取引を制限へ|海外取引所で「出金できない」が起きる仕組み — 取引所間の制限で送れなくなる例

止まる理由はそれぞれ違います(システム、事業者の財務、ネットワーク、取引所間の規制対応)。共通しているのは、状況を確かめる手段が、その事業者の公表資料と、案内された問い合わせ窓口になるという点です。BTCBOXの場合、経緯はすべてお知らせ一覧に日付つきで残っており、問い合わせ窓口も各告知の末尾に案内されています。

同社は9月4日以降の告知で、当社からメール・電話・SNSを通じて、暗号資産の入出庫や日本円の入出金依頼を行うことはございませんとも記載しています。これは同社が告知に書いている事実で、実際にそうした連絡が発生しているという公表ではありません。

現時点で未確定の事項

  • アンホステッド・ウォレットおよび海外取引所への出庫の再開時期 — 「再開予定日が確定次第、改めてご連絡いたします」とされています
  • 取引所で成行注文とAPIが使えるようになる時期 — 9月18日・9月29日の告知とも「当面の間」とされ、日付の記載はありません
  • 上の一覧で「—」にした銘柄・サービス — 今回確認した告知には再開日の記載がありません。もともと取扱いの対象かどうかも、告知からは確認できていません
  • 報告徴求命令に対する対応の結果 — 同社は「速やかに適切かつ誠実に対応してまいります」としていますが、確認日時点でその後の経過に関する公表は確認できていません
  • 停止期間中の税務上の取扱い — 今回確認した告知に、税務上の取扱いに関する記載はありません

この記事のまとめ

  • BTCBOXは2026年9月29日の告知で、BTCの出庫・取引所・かんたん売買・あんしん定期購入と、新規の口座開設を9月30日(水)午前10:00に再開するとしました。1月29日の全サービス停止から約8か月です
  • 出庫は9月7日のBCH・LTC・DOT・TRXから始まり、9月14日にDOGE、9月21日にETH、9月30日にBTCと、銘柄ごとに再開が示されました。取引所は9月21日(BCH・LTC・ETH)と9月30日(BTC)です
  • 出庫先は当面、トラベルルールの通知が可能な国内の暗号資産交換業者に限定されたままです。自分のウォレットや海外取引所への出庫の再開日は示されていません
  • 暗号資産の出庫と日本円の出金にパスキー認証が必須で、パスキーを登録・追加・削除した場合は24時間制限がかかります。取引所では当面、成行注文とAPIが使えません
  • 当初の告知は12時間のメンテナンスでした。暗号資産の不正流出や資産への被害は確認されていない、と同社は説明しています
  • 同社が受領したと公表しているのは、資金決済法第63条の15第1項に基づく報告徴求命令です。業務改善命令ではありません

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確認日: 2026年9月30日。本記事はBTCボックス株式会社の公表資料および関係法令の記載を整理したものです。暗号資産の取引には価格変動をはじめとする各種のリスクがあり、損失が生じる可能性があります。

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